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八 祈り



55 人間は祈りをしなくても、罪を犯さないことができますか?

 いいえ、人はだれでも、神さまに祈ってお助けをいただかなければ、罪を避けることはできません。

56 イエズス・キリストはどういう祈りを教えられましたか?

 イエズス・キリストが直接教えてくださった祈りは主祷文(主の祈り)といって、つぎのようにとなえます。

 「天にましますわれらの父よ。願わくはみ名の尊まれんことを。み国のきたらんことを。みむねの天に行わるる如く、地にも行われんことを。われらの日用のかてを今日われらに与えたまえ。われらが人に赦す如くわれらの罪を赦したまえ。われらを試みにひきたまわざれ。われらを悪より救いたまえ。アーメン。」

 そのほかに、カトリック信者として覚えていなければならない祈りには、つぎのようなものがあります。

 天使祝詞(めでたし、マリア様への祈り)

 「めでたし、聖寵充ち満てるマリア。主おんみとともにまします。おんみは女のうちにて祝せられ、ご胎内のおん子イエズスも祝せられたもう。天主のおん母聖マリア、罪びとなるわれらのために、今も臨終の時も祈りたまえ。アーメン。」


 栄唱(三位一体の賛美)

 「願わくは父と子と聖霊とに栄えあらんことを。始めにありし如く、今も、いつも、世々に至るまで。アーメン。」


 使徒信経 (信仰宣言)

 「われは、天地の創造主全能の父なる天主を信じ、またそのおんひとり子、われらの主イエズス・キリスト、すなわち聖霊によりて宿り、童貞マリアより生まれ、ポンシオ・ピラトの管下にて苦しみを受け、十字架につけられ、死して葬られ、古聖所にくだりて三日目に死者のうちよりよみがえり、天に昇りて全能の父なる天主の右に座し、かしこより、生ける人と死せる人とをさばかんためにきたりたもう主を信じたてまつる。われは、聖霊、聖なる公教会、諸聖人の通功、罪の赦し、肉身のよみがえり、終わりなき命を信じたてまつる。アーメン。」


 お告げの祈り

 「主のみつかいの告げありければ、マリアは聖霊によりて懐胎したまえり。 めでたし一回
  われは主のつかいめなり。おおせの如くわれになれかし。  めでたし一回
  しかしてみことばは人となりたまい、われらのうちに住みたまえり。 めでたし一回

 天主の聖母われらのために祈りたまえ。キリストのおん約束に、われらを適わしめたまえ。

 祈願 主よ、われら天使の告げをもって、おん子きりすとのご托身を知りたれば、願わくはそのご苦難と十字架とによりて、ついにご復活の栄えに達するを得んため、われらの心に聖寵を注ぎたまえ。われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン。」


 アレルヤの祈り

 「天の元后喜びたまえ、アレルヤ。
  おんみに宿りたまいしものは、アレルヤ。
  のたまえる如くよみがえりたまえり。アレルヤ。
  われらのために天主に祈りたまえ、アレルヤ。
  童貞マリア喜びたまえ、アレルヤ。
  主、まことによみがえりたまいたればなり。アレルヤ。

 祈願 おん子イエズス・キリストのご復活をもって世界を喜ばしめたまいし天主。願わくはそのおん母童貞聖マリアによりて、終わりなき命の喜びをわれらに得しめたまえ。われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン。」


 食前の祈り

 「主、願わくはわれらを祝し、また主のおん恵みによりてわれらの食せんとする、この賜ものを祝したまえ。われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン。」


 食後の祈り

 「とこしえにしろしめしたもう全能の天主。数々のおん恵みを感謝したてまつる。アーメン。願わくは死せる信者の霊魂、天主のおんあわれみによりて、安らかに憩わんことを。アーメン。」



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